近年、役職によって社章の色を変えられるお客様が多くおられます。一番多いのはゴールドとシルバーのメッキの色によって2種つくられるお客様です。重役の方々はゴールドで一般社員の方はシルバーをつけられます。次に多いのは3つに分けられるパターンです。社長様用にゴールド、重役の方々用にシルバー、一般社員様用に銅色の社章といったように分けられます。
3つに社章の種類を分ける場合、3番目を何色にするのか?と聞かれて一番初めに思いつくのは銅色です。この理由としましては、オリンピックなどのスポーツ競技の大会で、優勝者に金メダル、準優勝者に銀メダル、三位の受賞者に銅メダルを渡すことから3番目の社章に銅色を使用することが多いのだと思います。余談ですが、第一回近代オリンピックでは優勝者には銀メダル、準優勝者には銅メダルを渡したそうです。
銅色の社章とはどういった物があるのでしょうか?銅色といっても、一種だけではなく、2種類あります。ひとつは『銅メッキ』をもちいた社章です。銅メッキは、光沢のある仕上がりになります。通常、社長、重役の方々が光沢のあるゴールドやシルバーにされることが多いので、同じ雰囲気にする場合は銅メッキを使用します。もう一つの銅色は『銅イブシ』を用いた社章です。銅イブシは銅ブロンズとも呼ばれ、見た目はくすんだ銅色になります。比較的多く使用される銅色は銅イブシが多く利用されております。
ではなぜ銅メッキより銅イブシの社章の方が多いのでしょうか?その一番の理由として、銅メッキは変色が早いということがあげられます。見た目は銅メッキの方が光沢があるので、綺麗に思えますが、銅メッキは銅イブシに比べ変色が早いといったデメリットがあります。新品の10円玉がすぐ変色してしまうように銅メッキも変色してしまうのです。10円玉は比較的綺麗にまんべんなく変色していきますが、銅メッキの場合は10円玉のよりまだらに変色していく感じになります。
もうひとつの銅色である銅イブシは変色しないのでしょうか?銅イブシも変色はします。ただ、銅イブシの場合、変色防止の塗装をすることができるということと、変色をしたとしても、初めの仕上がり自体が少し変色した色味になっているので、変色があまり目立たないといった理由で銅イブシは銅メッキよりよく使用されます。実際、銅メッキでも塗装をすること自体は可能ですが、塗装によって光沢が損なわれたり、塗装によって変色してしまう場合がございますので、塗装をしないです。
基本的に、社章は頻繁に使用する物です。頻繁に使用すればするほど、変色の速度も速くなります。
冒頭でお伝えしましたように、三番目に銅を選ぶ理由はスポーツ大会で渡されるメダルが関係しています。社章はメダルとは関係ないので、三番目の色を銅にこだわる必要はないと思います。社章を3つの階級に分けられる場合、銅色を使用しないといった方法もあります。例えば、①ゴールド②シルバー③銀イブシ といったように分けてもいいと思いますし、①ゴールド ②シルバーとゴールドのコンビメッキ ③シルバー といったように分けることも可能です。トップに ①プラチナをもってきて ②ゴールド ③銀イブシといった分け方でもいいとでしょう。
今回は銅メッキと銅イブシの社章についてご紹介させていただきました。光沢のある銅メッキを選ばれるか、アンティークな仕上がりの銅イブシを選ばれるかの参考にされてみてください。変色はしてしまいますが、銅メッキの社章も仕上がりは綺麗です。お客様の中には変色は気にしないので、銅メッキを希望されるお客様も大勢おられます。オリジナル製品ですので、どちらの銅色を選ばれるかはお客様の考え方次第です。